5月中旬~6月の週末は運動会や学校行事でほとんど釣りに行けなかった。
たまに合間を見つけては行ってはいたが、思い描くような釣りは皆無。
近場でお茶を濁すつもりが、つれてもこんなので…。
イカも6月ならば期待できるかと、数回浮いてみたが、結局、まともなサイズは今年はこれのみ。
無数のクチビル模様が気持ち悪いことこの上ないが、味はアオリよりも美味で家族には至って好評。
梅雨明けまでにはどうしても一度は渓流に行きたくて、何とか時間をやりくりして平日に休みを取った。いつもと同じ時間に起きて、家族と朝食をとって、準備をして川に着いたのは10時半頃。石徹白川のキャッチ&リリース区間。
こんなゆるい釣りでいいのかと自問しながらも、ゆっくりと準備。
遊魚券を買ったところのおばさんは、今の時期結構釣れているという。
久々の渓流のため、道具も久々の出番。
リーダー、ティペットを点検し、フライを吟味してと言うほどのストックもないが、まずはクイルボディパラシュートの16番で様子を見ることにした。
梅雨明けは近づいているが、まだ夏本番まではいかず、曇天のためか結構清々しい空気。
ぎこちないキャストのせいもあるが、リーダー、ティペットの長さと、フライのバランスが悪いようで微調整。
遡行に伴い、だんだんと魚影は見えてきたが、なかなかフライに反応しない。
反応してもシブい。
緩やかなプールでは定位してながら流れてくる何かを捕食している魚体も数匹見える。
一瞬、フライの流れに同調して近づいてくるが、すんでのところで見切られる。
二時間ほど同じ繰り返し。少々焦り始める。
時間帯が悪いのか、虫もあまり飛んでいない。極ごく小さいコカゲロウのような羽虫が少し飛んでいる程度。この時期にコカゲロウが飛ぶんだろうかと思いながら、いくつもフライを変えて見た。
しかし、さっぱり。
さらに、ティペットを7Xに替えて、フライも18番に替えて見た。結局、反応の良かったクイルボディパラシュートにもどる。老眼のせいもあるが、20番のフライまでは流石に手が出ない。20番以上の極小フライはいつ巻いたのか覚えていない。時間がたつのは本当に早いものである。
淵尻のギリギリのところで我慢して流したら、ピックアップ寸前にというかほぼ同時に一尾釣れた。
釣ったと言うよりはまさに釣れた感じ。
きれいなアマゴ。小さいけど少し嬉しい。
更に遡上し、ポイントにアプローチする際、一歩踏み込みを我慢してキャスト。
小さいプールの淵尻ギリギリまで何とかナチュラルドリフトで流し切れるとイワナが出た。
今の時期の付き場がわかり、面白くなってきたところで既に昼過ぎ。
帰らなければならい時間が近づき、焦る。あと、一つで終えようと考えながらポイントを攻めるが、魚が出ないと足は自然と次のポイントに向かってしまう。
これで本当に最後にしようと決めて再度リーダーからティペット、フライを点検し、たっぷりとフロータントを塗り込む。少し離れ気味にそうっと近づき、静かにフライを落としこむ。
パラシュートの目印が綺麗に直立し、ゆるやかに流れるフライをできるだけ自然に流れるようラインをメンディングし、淵尻に近づいた瞬間、ガバッと出た。
そんなに大きくないが、綺麗なイワナ。尾びれもピンと張っており、このサイズにしては結構引いたと思う。
狙って出てくれたので、とても嬉しい。
そんなに釣れてないが、久々の渓流で十分に楽しめた。
いつものことながら、まだまだ釣り足りない気分であるが、しぶしぶ納竿。
盛夏を乗り切り、アブやクモがいなくなった頃に、また来ようと思う。